仏壇に使われる銘木類その3
◇モダン仏壇によく使われる銘木類◇
○楡(ニレ)
春楡・榎・椋がニレ科の広葉樹として分類されており、産地は日本から朝鮮半島、中国です。
春楡の心材は暗褐色で木理は直線状に通ります。
榎の心材は淡黄褐色で欅の模擬材として使われることもあります。
椋の心材は黄褐色です。
○楢(ナラ)
ブナ科の植物で、日本から朝鮮半島、中国で産出されます。
心材はくすんだ褐色、加工性、着色性に優れています。
○オーク
ブナ科の広葉樹で、北米、ヨーロッパで産出されます。
ホワイトオーク・レッドオーク・シルバーオークがあり、仏壇として最も使われるのはレッドオークです。
○マホガニー
センダン科の樹木で、中南米、アフリカで産出されます。
心材は淡褐色~暗褐色で中には黄金色の光沢を持つ材料もあります。
湿気に強く、加工性が良く、狂いが少ないといった優れた特徴を持ち、高級家具材として知られています。
○メープル
カエデ科の樹木で一般的な「かえで」を指します。
仏壇材としてはハードメープルがよく使われ、ソフトメープルよりも25%ほど硬いとされています。
メープルにはその他に鳥の目に似た鳥眼杢(バーズアイ)を持つバーズアイメープルもあります。
○チーク
タマツヅラ科の樹木で、タイ・ミャンマー・インド・インドネシアで産出されます。
高級材として知られマホガニーに並ぶ銘木です。
心材は淡褐色・黄褐色・褐色で、場合によっては黒い縞を持つものもあります。
現在は天然材が減少しアフリカなどでも植林されています。
○ウォールナット
クルミ科の樹木で、北米やヨーロッパで産出されます。
狂いが少なく、加工性が良く、着色もしやすいという特徴を持ちます。
○ホワイトアッシュ
モクセイ科の樹木で北米で産出されます。
アッシュというのはタモのことです。
心材は淡黄褐色~淡紅白色で、辺材は淡黄白色~白色です。
欅に比較的木目が似ていることから欅の代用材として使われることもあります。