唐木仏壇とは

唐木仏壇とは

 伝統的な唐木材や輸入銘木、日本の銘木を主要材料として使用した仏壇のことを唐木仏壇と呼びます。
同様の木目を転写、シートで張ったものや白木材を着色したものも広義の意味での唐木仏壇に分類されます。
この「唐木」ですが、歴史的には中国経由で輸入された東南アジア産の銘木、紫檀・黒檀・鉄刀木を指します。

銘木紫檀・黒檀・鉄刀木

◇代表的な唐木仏壇◇

東京都知事が伝統工芸品として指定する東京唐木仏壇、大阪府知事が伝統工芸品として指定する大阪唐木仏壇が100年以上の歴史を持ちます。
このことからもわかるようにその歴史は江戸時代にまで遡ることができます。
現在の東京唐木仏壇は、桑・欅・屋久杉などの国内銘木や黒檀・紫檀・鉄刀木などの唐木銘木を材料とし、職人技を駆使して堅牢に仕上げられます。
大阪唐木仏壇は仏壇の内部が三方金、両脇の金箔が板ガラスによって保護されている、胴板の取り外しが自由といった特徴があります。
ですが現在ではさまざまなスタイルの仏壇が作られています。
唐木仏壇の産地として有名で高級唐木仏壇の産地としても知られる徳島仏壇はオリジナル性の高いものが多くあります。
もともと徳島は家具・鏡台の一大産地で仏壇の材料にこと欠かない上、木工技術も確かです。
静岡仏壇は昭和20年代後半から30年代にかけて生産高の約60%を正宗仏壇が占めており、これにより唐木仏壇の産地化が形成されました。
特色としては唐木の杢貼り仏壇で、特に第二次世界大戦時は東京の空襲の影響で静岡産地に注文が殺到し発展を遂げました。
北関東を中心とした地域では関東仏壇があります。
材質は欅が使われることが多く、構造的には4枚のガラスの組子引き戸を持ち、下台は和家具風にします。

唐木仏壇

 

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