お盆に盆提灯をかざったり、灯篭流しをするのは何故ですか。

お盆に盆提灯をかざったり、灯篭流しをするのは何故ですか。

2012.08.06
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お盆に盆提灯をかざったり、16日には灯篭流しする風習がありますね。

お盆の13日は、ご先祖、故人が我が家にかえってくる日とされています。帰ってくる精霊の

道しるべになるのが、盆提灯であり、お迎えするために家の門口で焚くのが迎え火とされて

います。故人の初めてのお盆を迎えるお盆を新盆といいますが、新盆のお宅では白い提灯

を軒先に吊るす地方も多いと思います。 迎え火の火を長く保つのが提灯であり、時代を経て

現在の草花や山水などの描かれた美しい盆提灯になったのだと思います。

お盆の風物詩、山の上で火を焚く大文字焼きなども迎え火の一つです。

   16日には、送り火を焚いて精霊をお送りしますが、灯篭流しも送り火の一つといえると

思います。盆踊りも先祖の精霊をお迎えし、浄土で穏やかに過ごせるよう祈る踊りとされて

います。

現代の生活の中、たとえばマンションや住宅のなかで迎え火や送り火を実際に焚くのは、

難しいと思いますし、精霊棚をつくり多くの盆提灯を飾るのも物理理的に難しいと思います。

でも、私たち日本人、先輩たちが営々と大事にしてきた、亡くなった方をご供養し、大事に

する気持ちは、これからも大事に次の世代に受け継いでいきたいと思います。亡き方を

大事にすることは、いまある命を大事にして家族の絆を守ることでもあるからだと思います。

13日と16日には、少しの時間でも灯りを消して、テレビを消して過ぎ去った日々のことや

亡き家族のことを思ってみませんか。そして、私たちがいつか経験したことのある、盆提灯の

淡い灯りのこと、おじいちゃん・おばあちゃん、父・母、家族の話を、こどもさんを交えてご馳走を

食べながら話してみませんか。きっと私たち日本人がだいじにしてきた、お盆の心がそこにある

と思います。

2012年8月6日

ふたきや  二木恭子

 

※参照 「仏教の生活質問帳」 若林隆光著 仏教書林 中山書房

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