仏教をよりよく知るため:その13
仏の智慧は、私たちに何を教えてくれようとしているのか
キーワード:娑婆(しゃば)
私たちの住むこの世界のことを、仏典では娑婆世界という。
「娑婆」はサンスクリット語のサハーの音写語で、「忍土」「堪忍土」「忍界」などと意訳されている。
この世では、さまざまな苦しみを受けるが、それをじっと耐え忍ぶ所という意味である。
ところが、そんな苦しみの多いこの世でも、地獄のような軍隊や刑務所の生活から見ると、娑婆はいま少しましな世界に見えるらしい。
「娑婆の空気が吸いたい」などと、娑婆でも極楽になってしまう。この娑婆にわざわざ、地獄をつくるのだから、人間とはおかしなものだ。
仏典には、「娑婆即寂光土」ということばも見られる。それぞれの人々の心の持ちようによって忍土である娑婆も極楽浄土のように感じて生きていくことができるというのだ。
キーワード:差別(しゃべつ)
一般的には、区別・けじめ・違いなどの意に用いている。仏教では、「シャベツ」と読む。
サンスクリット語ではビィシェーシャナといい、異なって分けるという意味だ。
本来は、無差別という、万有いっさいの本性の平等に対して、個別的な存在が固有の個性を持つことによって具体的な差異を示すという意味である。平等のうちにも個性を認め、固有の価値ありとするのを善差別というが、仏教の「差別」にはこちらの意味が強い。
一般には人種差別、男女差別など悪い意味で使われているが、仏教においては、本来すべては平等なのであって、たとえば果物にトマトやりんごや梨があるのは、それぞれにすばらしい差別(働き)があると考えるである。
キーワード:自由自在(じゆうじざい)
字のとおり「自らに由って、自ら在る」 のことで、他に命令されたり、強制されたりすることなく、自分の意思によって、自分の生き方を決めている境地のことである。
サンスクリット語では、スヴァヤンといい、「独立自尊」、それ自体として存立していることを意味し、これは、悟りの境地でもあるとされている。
したがって、仏のことを自在人ともいう。そして、その自在力には世の中を見抜く自在(観境自在)、説法教化の自在(作用自在)自由に種種の国土に生まれる自在(刹土自在)、寿命を伸縮できる自在(命自在)などがある。
英語で言えば、フリーダムよりリィバティーに近いことばであろう。
2010.6.26 東松山店 杉田
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