仏教の年中行事:その3
民衆信仰としての仏教行事
初詣で
新しい年の幸せを願う意味で初詣でをします。その年の恵方にあたる社寺にもうでますが、三日間は初弘坊、十八日は初観音、そのほか初地蔵、初不動、七福神めぐり、六地蔵めぐり、百観音巡拝など新年をことほぐとともに、仏様に新年の幸いを願う行事は各地で盛んに行われています。
絵馬を奉納したり、おみくじによって運を占ったりします。
中で、観音信仰、不動信仰、地蔵信仰、の三つが民間信仰として最も広く、また深く行われる行事となっています。古くから講中という組織によって、遠い地にある本山にもうでたりしました。正月、五月、九月、の三回が寺院参拝によい月とされ、参拝の人々を目当てににぎやかに市が立つようになります。
十三詣り
京都や、その近辺の十三歳になった子供が、三月十三日(旧暦)に嵯峨の法輪寺の虚空蔵菩薩に参詣する行事です。限りない福徳と智慧を、虚空蔵菩薩から授かるようにと親の願いもあって、昔から盛んな京都独特の行事で「智慧詣り」ともいわれています。特にこの菩薩を本尊として「求聞持法」という修行をすると、賢くなるといわれています。参詣の帰りに後ろを向くとせっかく授かった智慧を失うという言い伝えがあって、けっして後ろを振り向かないことになっています。
四万六千日
七月十日の観世音菩薩の縁日の事ですが、この日に参詣すると四万六千日参詣したのと同じ功徳がいただけるというので、この名があります。東京の浅草寺の縁日が特に有名で「お茶湯功徳日」ともいい、観音様に供えたお茶を、参詣の人々にもふるまうので、にぎわっています。
境内に千成ほおずきを売る店が立ち並び、「ほおずき市」と呼ばれます。浅草寺のほか、京都の清水寺、大阪の天王寺などにも縁日があり、「四万八千日」、「四万九千日」などと呼ばれます。
六斎念仏
京都の空也堂、壬生寺、円覚寺、西方寺などで八月に行われる念仏踊りを六斎念仏といいます。
空也上人が各地で毎月斎日に、太鼓や鉦をたたいて念仏を唱え、結縁を行ったことから始まり、念仏踊りをしながら市内を練り歩いたのですが、現在では空也堂で八月二十二日から三日間、念仏踊りが行われています。
十夜法要
「無量寿経」に「ここにおいて善を修すること十日十夜すれば、他方諸仏の国中において善をなすこと千歳なるに勝る」ということばがあります。これをよりどころとして、浄土宗や天台宗では、十月六日から十五日まで十日十夜にわたって、念仏会を営みます。これを「十夜法要」「十夜念仏」といい、略して「十夜」または「お十夜」と呼びます。
そのほかの行事
それほど有名でなくても、各地に仏教にもとずく年中行事はたくさんあります。
五月の花供養、六月の放生会、十一月の筆供養、十二月八日の針供養など、いずれもものの命のたいせつさを教えています。また健康を願っての七月のきゅうり封じ、かぼちゃ供養、十二月の大根たきなども年中行事です。
最近では新たな集まりや行事が、年中行事化してゆくことも見られます。「写経会」、「坐禅の会」、「法話会」、「墓苑清掃の奉仕会」、「夏休み子ども会などいずれも仏様の教えを実践する行事といえます。
観光客に寺院を開放しているところでは、一年のうちの決まった期間だけ、寺院の文化財の一部を展覧して見せるようになり、これも仏縁にふれる行事のひとつになっています。
参考文献「仏教と仏事のすべて」
2010.6.8 東松山店 杉田
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