法事の服装と持ち物
法事には葬儀に引きつづく初七日、三十五日、四十九日、納骨などの忌日と一周忌、三回忌な どから十年、二十年以上をへた年忌とがありますが、服装は年月をへるほど略式になり三年を過ぎた年忌は平常着にします。
喪家側の場合
男性
葬儀後の忌日には、初七日から一周忌までは、葬儀に準じますが、喪主でもモーニングコートを用いる必要は無くブラックスーツに、ネクタイ、くつを黒にします。しかし事情によってはダークスーツにネクタイを黒にかえる程度でかまいません。
和服の場合も紺やねずみ系統のきものとか、はかまを茶にするなどの略礼装にしても差し支えありません。
年忌には、喪主、親族ともに濃紺、濃いグレー地の背広に、ネクタイを黒または地味な色調のものにします。できればワイシャツも白、くつは黒のほうが上品です。三回忌からの法要には平服でよいのです。
女性
葬儀後の忌日には、初七日から一周忌までは、喪主は葬儀のときの服装に準じます。洋服の場合は、喪服用の黒のドレスで葬儀も忌日も同様に用いる事が多くなりました。忌日には葬儀のときのように正式なものでなくてもよいのです。たとえば、濃紺のスーツに白のブラウスでもかまいません。
和服では、色無地のきものに、黒の喪服用の帯、小物一式を黒にします。色無地のきものは、吉凶両用に用いる場合が多いものですが、この場合、注意したいのが地紋と色目です。地紋は吉祥紋を避け、沙綾形、流水、雲どりなど吉凶に左右されない紋様を選ぶこと。色目も年齢より地味目にと考えると無難です。
年忌には、濃紺、グレー、茶、ベージュなどの地味な外出着にくつ、靴下も洋服にマッチした濃い色を用います。
和服の場合は、帯も半喪服用の色帯かまたは、無地感覚の地味な色調のものを用います。
他家の場合
男性
葬儀後の忌日には、一周忌までは濃紺、グレー、などの無地か細いストライプ程度のダークスーツにワイシャツを白、ネクタイを黒にします。勤め先から直接出席するような場合なら、当然平服でかまいません。
年忌には、一周忌を過ぎれば平服でよいのです。
女性
葬儀後の忌日には、一周忌までは、和洋ともに略礼装にします。地味な色調のスーツに黒のブラウスを組み合わせるとか濃紺のツーピース、または、グレー、ベージュの上着に黒のスカートを組合わせるのがよいでしょう。和服の場合、色無地に黒の喪服用の帯に小物いっさいを黒にします。または、地味な色目の江戸小紋に黒地の帯、小物いっさいを黒に。
年忌には、地味な色のブラウスを組み合わせるとか、濃紺、グレー系などのワンピース、ツーピースを用い、くつ、靴下は特に黒にする必要はありません。
和服の場合は、地味な江戸小紋か縞などに黒の帯を合わせ、小物いっさいを黒に、または目立たない色調のものを用います。ヘアアクセサリー、結婚指輪以外の指輪などもはずします。
2010.4.24 東松山店 杉田
参考文献「仏教と仏事のすべて」より
埼玉県東松山市松伝統の職人技の
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